新刊 『アントレプレナーシップと健康ーフランスの起業家にみる持続可能な働き方』

フランスの企業においては99%が中・小・零細・個人企業であり、GDPの半数がここから創出されている。それにもかかわらず、起業家(アントレプレナー)に関する研究はほぼなされてこなかった。
中小企業において、企業の存続は経営者の健康に左右されていると言っても過言ではない。強い責任感からくる 度重なる過重労働やストレスが原因で、経営者が体調を崩すと、中小企業は、途端に経営が萎縮するリスクを抱えている。後継者準備の整っている大企業との違いがここにある。
起業家の健康への配慮は、持続可能な経営という観点からも重要なのだ。

本書は、中小企業経営者の健康に関する調査結果から「起業家精神と健康」について解き明かす。

編著者のオリビエ・トレス(Olivier TORRÈS)は、中小企業経営者の心身の健康問題に特化した研究・支援機関「オブセルバトワール・アマロック(Observatoire Amarok)」の創設者、モンペリエ大学経営学部教授。高等師範学校出身。
研究テーマは一貫して中小企業の特性にあり、2009年以降は経営者の健康問題に焦点を絞り、調査を基盤とした社会的啓発活動に取り組み、制度的進展にも貢献してきた。


『アントレプレナーシップと健康』
編著:オリビエ・トレス
訳者:影浦ちひろ 訳
発行:スール

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