70年の時を超えてスクリーンに甦る、フランス人映画監督アルベール・ラモリスの名作『赤い風船』、『白い馬』

1970年に、48歳の若さでこの世を去った、フランスの映像詩人アルベール・ラモリス。その作品が、初公開から70年の時を超え、4Kデジタル修復版で、スクリーンに甦る。

今回、公開されるのは、第9回カンヌ国際映画祭短編パルム・ドール賞(最高賞)と第29回アカデミー賞🄬脚本賞を受賞した『赤い風船』(1956)と、第6回カンヌ国際映画祭短編グランプリ(最高賞)を受賞した『白い馬』(1953)の4K版。ラモリスが「夢を現実化した」と語ったポエティックな映像が、最新技術によって、細部まで深く鮮やかに再現されている。

『赤い風船 4K』 4K版日本初公開

第29回アカデミー賞®脚本賞受賞/第9回カンヌ国際映画祭短編パルム・ドール賞(最高賞)受賞/
1956年度ルイ・デリュック賞受賞
監督・脚本:アルベール・ラモリス 撮影:エドモン・セシャン 音楽:モーリス・ルルー
出演:パスカル・ラモリス、サビーヌ・ラモリス、ジョルジュ・セリエ、ヴラディミール・ポポフほか
Le Ballon Rouge/1956年/フランス/フランス語/35分/カラー/スタンダード/日本語字幕:星加久実/© Copyright Films Montsouris 1956
配給:セテラ・インターナショナル

(story) ある朝、少年パスカルは学校に行く途中で、ふわりと宙に浮かぶ赤い風船を見つける。風船は街灯に紐が引っかかって動けなくなっていたのだ。パスカルは風船を持って学校へ向かうが、教室に風船を持って入れず、門番に預けた。放課後、風船を持って無事に家へ帰り着いたが、窓から風船を放り出されてしまう。しかし、不思議なことに、風船は窓際にふわふわと浮いてとどまった。赤い風船と友達になったパスカルは、どこにいくにも風船と一緒だ。だが、パスカルと風船の仲の良さを妬んだいじめっ子たちは、風船を我がものにしようと追いかけてくる。パスカルは風船とともにパリの街を逃げ回るが・・・。

『白い馬 4K』 4K版日本初公開

第6回カンヌ国際映画祭短編グランプリ(最高賞)受賞/1953年度ジャン・ヴィゴ賞受賞
監督・脚本:アルベール・ラモリス 撮影:エドモン・セシャン 音楽:モーリス・ルルー
出演:アラン・エムリー、パスカル・ラモリス、ローラン・ロッシュ、フランソワ・プリエほか
Crin Blanc/1953年/フランス/フランス語/40分/白黒/スタンダード/日本語字幕:星加久実/© Copyright Films Montsouris 1953
配給:セテラ・インターナショナル

(story) 南仏カマルグ地方に、白く美しい荒馬をリーダーにした野生馬の一群がいた。その“白いたてがみ”と呼ばれる馬の存在は噂となり、牧童たちは野生馬を捕獲し始める。漁師の少年フォルコは、囚われた“白いたてがみ”が、牧童たちから勇敢に逃げる様子を見つめていた。「おまえの手に負えるなら、あんな馬はやろう」と、牧童主はフォルコをからかった。フォルコは、牧童たちの手から逃れた“白いたてがみ”を見つけ、ひっそりと近づき、手綱を握った。ひきずられながらも手綱を放さないフォルコに、馬は次第に心を許す。しかし、すぐに牧童たちに見つかり、フォルコは馬をなんとしても守ろうとする・・・。

また、上記2作品の公開を記念して、ラモリスの未公開作を含む、3作品の4Kデジタル修正版、『小さなロバ、ビム 4K』、『素晴らしい風船旅行 4K』、『フィフィ大空をゆく4K』が、一挙上映される。

11月14(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開

詳細は、映画公式サイト www.akaifuusen4K.com

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