フランス古典悲劇を歌舞伎ベースにした和様式での上演に挑戦。中村京蔵 爽涼の會『フェードル』

中村京蔵 爽涼の會『フェードル』が、2023年8月19日(土)、20日(日)に国立劇場小劇場で上演される。
これは、17世紀フランスの劇作家ジャン・ラシーヌによる古典悲劇の傑作『フェードル』を、歌舞伎の様式美をベースにした和様式で上演するという試みだ。

歌舞伎女方 中村京蔵は、数々の自主公演を重ね、また、海外での歌舞伎の普及啓蒙活動に尽力、これまで34ヶ国60都市を訪問している。
1980年、蜷川幸雄氏演出のシェイクスピアの「マクベス」を観て、小田島雄志氏の翻訳のまま、人名も地名もそのままで、衣裳・かつら・大道具・小道具がすべて和様式で、日本人の美意識で演出されているのに、全く違和感がないことに衝撃を受けたという。
そして、2015年『NINAGAWA・マクベス』の再演で、魔女役のオファーを受けた中村京蔵は、そこで懸命に蜷川演出を学んだ。元々、フランス古典悲劇の傑作『フェードル』に興味を持ち、演じたいと長年模索していた中村京蔵は、『NINAGAWA・マクベス』の経験を踏まえ、歌舞伎をベースとした和様式で表現できると確信し、今回の上演に至った。


(中村京蔵)

チケット予約等、詳細は中村京蔵公式ホームページ http://www.kyozo.jp/index.html

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