パリ在住クリエーターそねけいこさん

日本、フランスと場所を変えてイラストレーター・企画デザイナー・料理講師などいくつもの顔を持ちながら活躍している、そねけいこさんにお話を伺った。

どのような仕事をされているのか教えてください。

肩書きはイラストレーター、ドールハウス、和雑貨の企画デザイナー、・子ども向けのモノづくりのワークショップのオーガナイザー兼講師というところです。食にも興味があり、今、パリのお弁当屋で働くと同時にチャリティイベントなどでオリジナルのお弁当の販売などもしています。イラストは一般誌、企業誌に掲載するものから、カレンダー、ポストカードなども手がけました。それから永岡書店から刊行した「たまる・ためる家計ぼノートブック」は22年間毎年発行して累計100万部を超えました。

のべ100万部のロングセラー「たまる・ためる家計ぼノートブック」
アフリカンビーズと縮緬を合わせたアクセサリー
とんかつ巻き寿司弁当

パリに住み始めたきっかけは何ですか?

フランス人映画監督フランソワ・トリュフォーの作品「大人は判ってくれを見た時に、この国は私を理解してくれるに違いない、と確信しました。それから3年間は一ヶ月間パリでホームステイしたり、と日本とパリを行ったり来たりしました。
本格的に住み始めたのは1989年からです。イラストの仕事は場所を選ばずにできますし、そうこうしているうちにフランスのイラストエージェントと契約できたり、コンテンポラリーダンサーのグループのインスタレーションを手伝ったり。労働ビザも取得できて2002年にはフランスでmaison de poupéeという絵本も出版しました。

仏語、英語、独語で出版された「maison de poupée」

一度、日本に戻られましたね。

はい、フランスでシングルマザーになり、息子を連れて、2005年に日本に戻りました。イラストの仕事を続けていたのですが、同時に料理の教室に通い始め、それを3年間続け、2009年に目黒区にアトリエカフェをオープンしました。食事を出すだけではなく、パン教室や手芸教室も開いて自分で教えていました。ただ、1人でやることがあまりにも多く大変で、1年で閉店してしまいましたが。

その後、再びフランスに戻られて、現在に至っているのですね。

2011年からまた2年ほどフランスに住んで、イラストを描く仕事をしていました。それからまた日本に戻り、京都の国際フランス学園に息子を通わせながら、フランス人に日本料理を教える仕事をしました。
京都で知り合ったフランス人男性と結婚し、息子と3人で2015年にまたフランスに戻って来たのです。

今後の抱負、企画されていることを教えてください。

最近、イベントで食べ物や自分がデザインした和雑貨を売る機会が多いのですが、今度は自分でイベントを企画しようかと。今、考えているのは50人くらいのアーティストが参加するTシャツ展です。在仏アーティストだけではなく、日本に住むアーティストも参加できるようなものにしたいですね。

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